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投稿日 : 2024.02.14更新日 : 2024.02.20

住宅ローン3種類の特徴|損をしないローン組みと返済方法を解説

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基本的な住宅ローンの3種類

住宅ローンを選択する際には、金利の種類を理解し、自分のライフスタイルや返済計画に合わせた有利なローンの組み方を検討することが重要です。

ここでは、一般的に利用されている住宅ローンの金利の基本的な3種類とその特性について解説します。

・変動金利型

・固定金利型

・金利ミックス型

<H3>変動金利型

変動金利型ローンは、市場の金利動向に応じてローンの金利が上下するタイプです。

金利が低下していく傾向や低いまま停滞するような時期には利点がありますが、上昇すると返済額が増加する可能性があります。

ただし、固定金利型では1%以上の金利になりやすいのに対して、0.3%などかなり低い金利で利用することができるのが大きな利点です。

そのため、変動金利型は以下のような方に向いていると言えます。

・金利上昇のリスクを受け入れられる方

・金利上昇したとしても変動金利型の方が安く収まると見込まれる

・金利市場に大きな変化が起こるよりも短期間での返済を目指す方

<H3>固定金利型

固定金利型ローンでは、ローン契約時に決定した金利が返済期間全体を通じて一定です。

そのため、金利上昇の心配がなく、将来の返済額が変わらないため、毎月の返済額を一定に保ちたい方に適しています。

ただし、変動金利型と比較すると、初期の金利が高めに設定されていることが多くあるため、よく検討した上で決めることが重要です。

固定金利型は以下のような方に向いていると言えます。

・毎月の返済額をなるべく一定に保ちたい方

・金利の変動リスクを受け入れられない方

・長期間の返済で金利が大きく上昇する可能性を警戒する方

<H3>金利ミックス型

金利ミックス型ローンでは、ローンの一部を固定金利で、残りを変動金利で組みます。

これにより、金利のリスクを部分的に分散させることができ、一定の安定性を保ちながら市場の金利動向にある程度対応する柔軟性を持ち合わせています。

どの程度、金利の変動にリスクを感じるかによってその比率を変えるため、バランスが重要とも言えます。

金利ミックス型は以下のような方に向いていると言えます。

・リスク管理をしつつ、ある程度の安定性を確保したい方

・長期間の返済予定があるが、金利の変動リスクを管理しつつ直近はなるべく安くしたい方

住宅ローンを選択する際は、各金利タイプの特性を理解し、将来の金利動向、自身の返済能力やリスク許容度、そしてライフプランに合わせて最適なタイプを選択することが重要です。

また、金利だけでなく、ローンのその他の条件や手数料も検討し、総合的に判断する必要があります。

実際に、住宅保証機構株式会社などが提供する無料の住宅ローンシミュレーションなどを活用してシミュレーションしてみましょう。

<H2>金利のリスク管理の考え方と実際にある契約方法をニーズ別に解説

住宅ローンを選ぶ際には、金利のリスク管理が非常に重要です。

金利の選択は、将来の支払い計画やライフスタイルに大きな影響を与えるため、どの程度の期間に渡って返済をするのか、返済のリスク管理においてどんなことを重視したいのかによって変わります。

ここでは、以下の4つのニーズ別に適した住宅ローンの選択肢を解説します。

・住宅ローン控除(減税)と合わせてお得に利用したい人

・毎月の支払額を安定させることの優先度が高い人

・早期に完済する計画の人

・直近はお得に、将来は金利安定を志向する人

<H3>住宅ローン控除(減税)と合わせてお得に利用したい人

変動金利型や固定金利特約付き変動金利型が適しています。

変動金利型のローンは、基本的に初期の金利が低めに設定されることが多いです。

そのため、住宅ローン控除を活用しながら初期の返済負担を軽減できます。

住宅ローン控除を活用することで、その年に支払ったローンの0.7%分を控除することができるので、減税措置として有効です。

ポイントとしては、金利を0.7%未満に抑えることができれば支払った利息分よりも戻ってくる控除額の方が大きくなることです。

ただし、将来的に金利が上昇するリスクはありますので、金利動向を注視する必要があります。

詳しくは、過去から現在にいたる金利の推移やお得なローンの組み方について頭金をどのように扱うかの観点から解説している以下の記事を参考にしてください。

関連記事:住宅ローンは頭金なしで組んだ方がダンゼンお得だと数字が証明しました

<H3>毎月の支払額を安定させることの優先度が高い人

毎月の支払額を安定させることの優先度が高い人には、全期間固定金利型ローンが最適です。

返済期間全体を通じて金利が変わらないため、毎月の返済額が一定となり、家計の予算管理がしやすくなります。

例えば、養育費や子供の学費などが長期間かかる見込みがあり、支出を計画的にコントロールする必要がある方には最適です。

また、全期間にわたって金利が固定になるので、金利上昇のリスクを避けたい方におすすめです。

<H3>早期に完済する計画の人

ローンを早期に完済する計画を組んでいる方には、繰り上げ返済手数料の低い変動金利型ローンや、繰り上げ返済が柔軟にできる固定期間選択型ローンが適しています。

ポイントは、早期にローンを完済することで、支払う利息を大幅に減らすことが可能ということです。

そのためには、金利が高いと利息が増えていってしまうので、なるべく低金利のローンを選択する必要があります。

また、返済期間が長引くほど複利効果で利息が大きくなります。

そのため、低金利かつ短期間を意識する必要があるでしょう。

具体的に、ローンを早期に完済する方法としては、以下の方法があります。

・毎月の返済額を多めに設定する

・頭金を多く入れてローンの総額を少なくする

・繰り上げ返済で先に支払いを済ませる

ただし、繰り上げ返済に関する条件は、ローン契約をする前に金融機関とよく相談しましょう。

手数料がかかる場合や、対応していない場合があるのでその点には要注意です。

<H3>直近はお得に、将来は金利安定を志向する人

直近は比較的お得に利用できる金利を使いながら、将来的な金利の変動リスクを最小限にしたい方には固定期間選択型ローンが最適です。

初期の数年間は金利を固定して安定した返済計画を立てつつ、その後の金利の変動リスクに備えることができます。

また、金利が低い今のタイミングを利用して金利ミックス型ローンを選ぶことも一つの戦略です。

これにより、一部のローンを低い金利で固定し、残りを変動金利で組むことで、リスクと返済負担のバランスを取ることができます。

住宅ローンの選択は、単に金利の低さだけでなく、将来の金利変動リスク、家計の安定性、繰り上げ返済の柔軟性など、生活に関係してくる要素を総合的な視点から検討する必要があります。

そして、自身や家族のライフスタイルや将来の計画に合わせて最適なローンタイプを選択し、金利のリスク管理を行うことが重要です。

<H2>融資の種類

住宅ローンを選択する際、金利タイプだけでなく、借入先にも注目することが大切です。

借入先は主に民間の金融機関、公的融資、そしてフラット35の3つに大別され、それぞれに異なる特徴と利用条件があります。

本項目では、借入先ごとの特徴と、それぞれがどんな人に向いているか解説します。

<H3>民間の金融機関

<H4>主な特徴

銀行や信用金庫、労働金庫、JAなどが提供する住宅ローンです。

金融機関によって異なる住宅ローン商品や団体信用生命保険の保障内容などが各サービスによって変わってくることが多いです。

また、金利優遇や他ローン商品との組み合わせによる優遇サービスがついてくることも多いです。

サービスによっては、変動金利型で0.3%などかなり低い金利でも利用しやすいです。

<H4>向いている人

・既に該当金融機関に口座を持っている人

・特定の金融機関のサービスや条件に魅力を感じている人

・特定のプランが自身の返済計画とマッチする人

<H3>公的融資

<H4>特徴

財形住宅融資を含む、政府や地方自治体、公的機関が提供する住宅ローンです。

財形貯蓄を利用している人が対象で、低金利での融資が可能です。

貯蓄に対して、4000万円以下であれば10倍まで借り入れをすることが可能です。

<H4>向いている人

・財形貯蓄を利用している企業に勤務していて、財形制度を活用している人

<H3>フラット35

<H4>特徴

住宅金融支援機構が提供する全期間固定金利型の住宅ローンです。

申込条件が比較的広く、団体信用生命保険への加入が任意です。

購入する住宅が住宅金融支援機構の定める基準を満たす必要があります。

最大のポイントは、加入してから返済が完了するまで金利が完全に固定であることです。

ただし、使い方によっては割高になってしまうので注意しましょう。

特に支払い総額全てをローンにする場合や長期間の利用で高くなりがちです。

頭金を1割以上入れる、可能であれば返済期間を20年以内にするなどの対応が望ましいでしょう。

<H4>向いている人

・年齢や年収などの条件で民間の金融機関のローンに申し込めない方

・団体信用生命保険への加入が難しい方

住宅ローンを選択するに際して、金利条件だけでなく、借入先の特徴や自身の状況に合ったサービスを提供しているかどうかも重要な検討材料となります。

例えば、既存の銀行関係や特定の金融商品との相性、または将来の金利リスクに対する考え方など、個人の状況に応じた最適な選択をすることが求められます。

住宅ローンを利用する際には、各金融機関や住宅金融支援機構の最新の情報を確認し、金利の優遇条件、返済計画の柔軟性、保険の加入要件など、総合的な観点から選択するようにしましょう。

<H2>借入金額の増やし方

住宅ローンで高額な物件を購入したい場合や、購入オプションで選択肢を広く持ちたい場合、借入金額を増やす方法があり、主に以下の3つが代表的です。

・ペアローン

・収入合算(連帯保証型)

・収入合算(連帯債務型)

<H3>ペアローン

<H4>特徴

ペアローンは、夫婦やパートナーが共同で住宅ローンを組む方法です。

2人の収入を合算することで、借入れ可能額を増やすことができます。

<H4>向いている人

・夫婦で定期的な収入がある人

<H3>収入合算(連帯保証型)

<H4>特徴

収入合算(連帯保証型)では、第三者(通常は配偶者や親族)を連帯保証人として設定し、その人の収入も合算して借入額を増やす方法です。

連帯保証人は、借主が返済できなくなった場合に代わって返済する法的義務があります。

<H4>向いている人

・単独の収入では十分な借入額が得られない人

・親族など信頼できる連帯保証人がいる人

<H3>収入合算(連帯債務型)

<H4>特徴

収入合算(連帯債務型)では、連帯債務者として第三者の収入を合算します。

連帯債務者は、ローンに対する共同の責任を持ち、借主と同等の返済義務を負います。

これにより、借入金額を増やすことが可能になります。

<H4>向いている人

・家族やパートナーと共に返済責任を共有できる関係の人

・高額な物件購入を検討しているが、単独では借入限度額に達しない人

借入金額を増やす方法を選択する際には、自身の返済能力や将来の計画、関係者との信頼関係を考慮する必要があります。

各方法にはそれぞれメリットとリスクが伴うため、詳細な条件や責任の範囲をよく理解した上で、関係者が納得した形で最適な選択を行うことが重要です。

また、金融機関によって提供される条件が異なるため、複数の機関に相談し、最適なプランを選択しましょう。

<H2>返済方法の違いでも利息と総返済額が大きく変わる

住宅ローンを組む際、返済方法の選択は返済額や支払う利息の総額に大きく影響します。

一般的に、住宅ローンの返済方法には「元利均等方式」と「元金均等方式」の2つがあります。

それぞれの方式の特徴と向いている人について解説します。

<H3>元利均等方式

<H4>特徴

毎月の返済額(元金+利息)が一定となる返済方法です。

初期の返済額は元金均等方式に比べて低く設定されていますが、返済初期には利息の割合が高く、時間が経つにつれて元金の割合が高くなります。

つまり、月々の返済金額は元金均等方式よりも低く、返済総額は元金均等方式よりも多くなる返済方法です。

また、毎月の返済額が一定なので、家計の予算管理がしやすいことが主な利点です。

<H4>向いている人

・収入が安定していて、毎月の支出を一定に保ちたい人

・初期の返済負担を軽減したい人

<H3>元金均等方式

<H4>特徴

毎月の元金の返済額を一定にし、利息をその都度加算して返済する方法です。

返済初期の総返済額は元利均等方式よりも高くなりますが、返済を進めるごとに利息が減少し、返済額も徐々に減っていきます。

返済期間全体で見ると、支払う利息の総額が元利均等方式に比べて少なくなる傾向があります。

<H4>向いている人

・初期の返済負担を受け入れられ、長期的な利息負担を減らしたい人

・将来的に収入が増えることが見込まれる人

<H2>実際に返済方法の差でどれだけ変わるかシミュレーションする

「元利均等方式」と「元金均等方式」の2つの返済方法で、返済総額は大きく変わります。

基本的に、元利均等方式では月々の支払い金額が小さくなる代わりに総返済額が大きくなります。

一方、元金均等方式では初期段階の月々の支払い金額が大きくなる代わりに総返済額が小さくなります。

今から、以下の条件で2つの支払い総額における差額をシミュレーションします。

条件

ローン金額:4000万

利率:1%

金利タイプ:固定金利

返済期間:35年

元利均等方式

元金均等方式

支払い総額

47,423,753円

47,016,463円

差額

-4072,290円

月々の支払い金額

112,914円

128,571円

差額

-15,657円

また、金利が大きくなるほど「元金均等方式」と「元利均等方式」とで、月々の支払額や、支払い総額の差が大きくなります。

先ほどの1%に対して、今度は2%でシミュレーションを行います。

元利均等方式

元金均等方式

支払い総額

55,651,862円

54,033,136円

差額

-1,618,726円

月々の支払い金額

132,505円

161,904円

差額

-29,399円

シミュレーションをした結果によると、金利1%で約40万円、2%で約160万円ほどの差が出ました。

低金利でローンを組んでいる方にとっては影響が小さいですが、金利が高くなれば高くなるほど影響も大きくなることがわかります。

一方で、月々の返済額も約1万4千円ほど変わるので、毎月の支出を下げたい方にとってはそれでもメリットを感じやすいかもしれません。

また、金融機関によっては、これらの返済方法の他にも柔軟に返済オプションを用意している場合があります。

返済方法を決める際には、ここで紹介した基本的な違いを理解した上で、担当者の説明で不明な点は細かく質問し、よく理解した上で最適な選択をするようにしましょう。

<H2>【まとめ】住宅ローンの種類は家族の人生に影響するのでよく理解して決めよう

住宅ローンの選び方ひとつで、家族の人生に大きく影響するといっても過言ではありません。

まず、月々の金額が数万円変わったり、支払い総額も数百万単位で変わります。

そうなると、子供の習い事や転職の機会など重要な選択肢を持てるか否かが変わります。

さらに、返済期間にも影響するため、老後さえ変わります

そこで、本記事では以下について理解して、ローンを選択することが重要だと解説しました。

金利の種類

・変動金利型

・固定金利型

・金利ミックス型)

借入先

・民間金融機関

・公的融資

・フラット35

借入金額の増やし方

・ペアローン

・収入合算の連帯保証型と連帯債務型

返済方法

・元利均等方式

・元金均等方式

住宅ローンは、金利の選択、借入先、借入金額の増やし方、および返済方法など、多くの要素を考慮して決定する必要があります。

また、シミュレーションツールを活用し、返済計画を具体的に理解することも重要なため、試してみることをおすすめします。

自身のニーズと将来計画に合わせて最適なローンを選択し、金利のリスク管理を行いましょう。

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