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投稿日 : 2024.02.14更新日 : 2024.02.20

民法のゼミの志望理由は3つのアプローチで合格する【3つの例文付き】

民法ゼミの志望理由では何を書けば良い?構成別に解説!

民法のゼミの志望理由では、どんなことを書けば良いのでしょうか?

民法は、比較的生活に結びついた法律ではありますが、志望理由に落とし込むとなると難しいものを感じてしまうかもしれません。

また、自分で書いた志望理由を見て、上手く伝わる形で表現したいと感じるかもしれません。

そこで、どんな構成で何を伝えると民法のゼミの志望理由として適しているのかを解説します。

<H3>そのゼミでは何のために何を学びたいのか?【要点】を示す

まずは、なぜあなたが民法のゼミに入りたいのか「要点」を伝えましょう。

あなたの考えにおける主要な部分を先に示すことで、読み手にとってその後の内容を理解しやすくなります。

例:

私は、宅建士の資格を取得することを見据えて自身でも学習しています。

そこで、〇〇ゼミでは民法の中でも物権に関する法律知識を深め、ケーススタディなどを通して実践の場でも知識を活かせるリーガルマインドを身に付けたいと考えています。

上記の例では、要するに以下の2つのポイントを伝えています。

・宅建士の資格を取りたい

・ゼミでは物権(宅建士の資格に関係する)の法律知識とリーガルマインドを鍛えたい

このような書き方をすることで、「自身のやりたいこと」と「そのために何を学びたいのか」が伝わります。

この2つの要素が含まれることで教授の納得度を高めることができます。

<H3>あなたが民法の専門分野を学びたい【理由】を伝える

最初に要点を示したら、次はより詳細な理由を伝える必要があります。

その特定の専門分野をなぜ学びたいのかが伝わるようにしましょう。

あるいは、要点で伝えた「自身のやりたいこと」を実現したい理由を書くのも効果的です。

例:

宅建士として活躍するには、単なる法律の条文の暗記では不十分と考えます。

現実の不動産取引では、法律知識の応用と顧客の要望に合う解決策の提案力が求められます。

〇〇ゼミは、理論と実践を結びつける素養を高めるのに最適な環境だと考えています。

最終的に、「そのゼミに所属しないといけないことを説明する要素は何か?」と意識するようにしましょう。

この例文では、以下が当てはまります。

・法律の条文の暗記では不十分

・希望のゼミが理論と実践を結びつけるのに最適な環境

<H3>【具体例】で教授により鮮明にイメージを持ってもらう

具体例をつけることで、教授に鮮明なイメージを持ってもらうことができます。

結果的に、「ふんわりとしたことを言っている」という状態から「説得力を感じる」という状態に変化します。

具体例のパートの例を示します。

例:

実際、実際の不動産取引事例を用いたケーススタディを行い、様々な法的問題の分析、解決策評価をする授業が多いと伺いました。

このような場から、宅建士として必要な判断力と問題解決スキルを磨いていきたいと考えています。

前のパートでは、「理論と実践を結びつけるのに最適な環境」という少し抽象的な言い方でした。

しかし、ここでは何が具体的に最適な環境と思っているのかを説明していることで説得力を高めています。

ケーススタディ形式の授業の内容が、自身の宅建士としての目標に良い影響を与えることを示します。

<H3>全体の内容を受けて【結論】を伝える

最後に、全体的な話の内容を受けて結論を伝えます。

例:

〇〇ゼミでの学びは、宅建士として必要な法律知識とリーガルマインドを養う重要な機会です。

ゼミでの経験を、宅建士として活躍するのに役立て、不動産取引のプロフェッショナルを目指します。

結論として言いたいことは以下の通りです。

・〇〇ゼミで法律知識とリーガルマインドを養いたい

・宅建士として不動産取引のプロフェッショナルを目指す

ここまでの文章で、ゼミがそれを達成し得る環境であることを話しているので、改めて自身の目的を示すことが重要です。

冒頭で示した要点を一段階だけ具体的にした状態で印象的に文章を締めることができます。

<H2>そもそも民法とは?5つの分野の違いを正しく理解しよう

民法のゼミで合格するには、民法についてよく理解している必要があります。

あなたの志望理由が民法の規定の趣旨とズレている場合、落ちてしまうからです。

そこで、最低限として以下については理解しておきましょう。

・民法とはどんな法律か

・民法の分類とそれぞれの法律の内容

そもそも、民法とはどのような法律なのでしょうか?

それは、「個人間の財産関係や身分関係を扱う法律」です。

簡単に言うと、「一般市民が日常生活で遭遇する可能性のある多くの法的問題に対する規定」と言うことができるでしょう。(厳密な定義ではありませんが)

民法は以下の5編から成り立ちます。

・総則

・物権

・債権

・親族

・相続

本項目では、各編の規定する法律の内容や役割、特徴について簡単に解説します。

<H3>総則

総則編は、民法の土台となる部分で、民法の基本原則と法律行為の一般的な枠組みを学びます。

ここでは法人の概念、契約の成立要件、法的行為の効力など、法律の基本的なメカニズムを理解することが重要です。

また、法律行為の無効や取消、時効などの概念も扱います。

これらを理解することで、他の法律領域を学ぶ基礎となるので役立ちます。

<H3>物権

物権編では、不動産や動産などの物に関する権利(所有権、抵当権など)について規定します。

つまり、物に関する権利、特に所有権や担保権利(例えば抵当権)について学びます。

物権の特徴として、対抗要件や公示要件という概念があります。

これらによって、物権が第三者にも効力を持つことを保証します。

不動産や動産に対する権利の違い、物権の移転や消滅の仕組みも重要な学習ポイントです。

<H3>債権

債権編では、契約に基づく権利や義務(貸借、売買、賃貸など)に関して規定します。

特に、個人間の契約関係に焦点を当てた内容になっています。

具体的には、契約法の基本、債務の履行、債務不履行時の法的救済、不法行為に基づく損害賠償責任などが主要なトピックです。

また、契約の種類や特徴、契約違反に対する様々な救済手段についても学びます。

<H3>親族

親族編では、家族関係に関する法律、特に結婚、離婚、親子関係に関する規定を扱います。

ここでは、家族関係における法的義務と権利、親権、扶養義務、財産制度などを学びます。

これらの規定は、家族の構成員がお互いに持つ法的地位と責任を理解するのに役立ちます。

<H3>相続

相続編では、人が亡くなった後の財産承継に関する法律を学びます。

遺言の作成と効力、法定相続人の範囲、相続分、遺留分、相続放棄と承認などが主なテーマです。

相続法は、財産が平和的に承継されることを保証し、遺族間の紛争を最小限に抑えるためのルールとしての役割があります。

<H2>民法ゼミの志望理由の例文

ここまで、志望理由を作成する上での方法を解説してきました。

一方で、やり方はなんとなくわかったものの、どんな志望理由を書き上げれば良いのかイメージが付かないという方も少なくないはずです。

そこで、3つの動機別に志望理由の例文を紹介します。

・職種や目標志向が強いケース

・民法に強い興味があるケース

・ゼミの学びの形式が合うと感じたケース

例文を見ることで、自身の志望理由の完成イメージの解像度を高くする参考にしてください。

<H3>職種や目標志向のアプローチ

目標志向の内容で志望理由を書く場合は、「ゼミでの学びが将来の目標に直接活きる」ということを伝える必要があります。

わかりやすい業界や職種の例の一部としては、以下などが挙げられます。

・不動産業界

・企業法務

・コンプライアンス担当者

・金融機関

ここでは、資格として人気の高い宅建士を取得したい人の志望理由を紹介するので、将来の目標や志望する職種、業界と絡めた志望理由を書く方は参考にしてください。

例文(395文字)

私は、宅建士の資格取得を見据えて自習をしています。

そこで、〇〇ゼミで物権に関する法律知識を深め、ケーススタディなどを通して実践的な知識とリーガルマインドの習得を目指します。

宅建士として活躍するには、単なる法律の条文の暗記では不十分と考えます。

現実の不動産取引では、法律知識の応用と顧客の要望に合う解決策の提案力が求められます。

〇〇ゼミは、理論と実践を結びつける素養を高めるのに最適な環境だと考えています。

実際、実際の不動産取引事例を用いたケーススタディを行い、様々な法的問題の分析、解決策評価をする授業が多いと伺いました。

このような場から、宅建士として必要な判断力と問題解決スキルを磨いていきたいと考えています。

〇〇ゼミでの学びは、宅建士として必要な法律知識とリーガルマインドを養う重要な機会です。

ゼミでの経験を、宅建士として活躍するのに役立て、不動産取引のプロフェッショナルを目指します。

<H3>民法に強い興味がある人のアプローチ

ここでは、「民法に強い興味があるからゼミに入りたい」という人向けのアプローチを紹介します。

興味があるというからには、「なんか気になるレベル」ではなく「深めたいテーマが明確にあるレベル」で書く必要があります。

そこまでは興味がないという方でも、しっかりとしたリサーチをすれば問題ありません

それでは、以下の例文を参考にしてください。

例文(400文字)

私は、日常で無意識に関わる契約法に深い関心があり、特に民法第415条への理解を深めたいと考えます。

〇〇ゼミでは、日常の行為への法的解釈を研究し、学びを深めるつもりです。

契約法によって、普段の行動に法的な意味が生まれることに面白さを感じます。

例えば、カフェでコーヒーを注文するのも、415条の観点では契約の履行に当たると知り驚きました。

以前、アパートの賃貸契約を結ぶ際、法律知識の不足により損失を被りました。

契約書に記載された維持費についての条項を正確に理解せず、予想外の追加費用を支払いました。

法学部生だったこともあり、この経験から契約をする前に契約書を理解すること、契約法について理解し、解釈することの重要性を感じるようになりました。

〇〇ゼミでは、契約法における理解を深め、日常生活における法的な洞察力を養います。

そして、法律に明るい市民として適切に日常的な法的問題に適切に対処する基盤を築きます。

<H3>ゼミの学びの形式などを理由としたアプローチ

ゼミの学習形式を理由とした志望理由のパターンもあります。

具体的にゼミの形式というのは、法学部では以下の3つが主流です。

・ケーススタディ形式

・ディスカッション形式

・プレゼン形式

もちろん、講義形式で教授が授業をすることもありますが、活動方法として上記の3つのいずれかを採用するか、複数を採り入れるゼミが多いです。

ただし、形式だけを理由とするのは志望理由として弱いので、それを通して得たいものを明確に訴求してください。

詳しくは以下の例文を参考にしてください。

例文(398文字)

私は、〇〇ゼミのディスカッション中心の学習形式に興味があります。

議論を通して法律的思考や批判的思考能力を醸成し、社会で活躍することを目指します。

法律の現場に一定の解答はなく、自分で答えを作る必要があると学びました。

実際、今までは、答えを知ろうとする学習意識が強かったと自覚しており良いギャップを感じます。

自身で筋道立った解釈を導くことに積極的に取り組むことが効果的だと考えました。

私は、Winnyという映画を観て法廷での判決が必ずしも「正しい」ものでないと気付きました。

特に、担当する弁護士によって裁判の結果が変わることを示唆する描写が印象的でした。

客観的に説得力のある論理を築き、自身で答えを出すことの重要性を感じます。

〇〇ゼミでのディスカッション中心の学習を通し、積極的に自身で答えを出し他者を納得させる力を身に付けます。

そして、一定の答えがない実社会で活躍できる人材になることを目指します。

<H2>受かる志望理由の共通点3つ

これは、民法のゼミだけに限る内容ではありませんが、受かる志望理由には特徴があります。

それは、以下の3つです。

・文章としてしっかりしている

・充分なリサーチが見える

・自分のやりたいことが書かれている

これらを満たすことで、なぜ受かりやすくなるのかを教授側の視点も併せて解説します。

<H3>文章としてしっかりしている

文章としてしっかりとした志望理由を書けると、それだけで通過しやすくなります。

理由としては以下の3つが考えられます。

・単純に志望理由が意図した通りに伝わりやすい

・教授の手間が、学問的指導以外に文章力などに及ばないで済む

まず、文章がしっかりしているということは読みやすさに繋がります。

志望理由が読みやすければ、自身の伝えたいことを100%伝え切ることができるでしょう。

反対に、伝えたいことが伝わり切らなければ良い素材を持っていたとしても活かされません。

また、特に教授の目線で考えると、論文などの指導という観点があります。

もちろん法学的な指導をするのは歓迎でしょうが、文章の書き方などに多くの時間を割くことになるのはあまり望ましくないでしょう。

そこで、PREP法など、文章をわかりやすく伝えるための構成を活用することをおすすめします。

<H3>充分なリサーチが見える

充分なリサーチの跡が見える志望理由も合格しやすいです。

なぜなら、その分だけ熱意が伝わるのと、志望理由の説得力が増すからです。

本当に強くそのゼミを志望していることを行動として伝えるには、リサーチしかありません。

そのゼミについて正しく把握し、志望理由などで適切なアプローチをするために時間をかけようという姿勢が見えるからです。

また、厳しい見方をすると、リサーチが不足しているということは「なんとなくの印象でゼミを決めている」とも言えます。

一方で、リサーチが充分であれば、志望理由の主張に対する根拠がしっかりするので、自然と内容も洗練されます。

ゼミ選考に合格するための、具体的なリサーチの仕方については、別記事の「<H2>志望ゼミの深い情報を調査する」という項目を参考にしてみてください。

<H3>自分のやりたいことが書かれている

自分のやりたいことについて触れられている志望理由も合格になりやすい特徴です。

なぜなら、自分の目標ややりたいことと研究が結びついていた方が研究に対して積極的になると考えやすいからです。

やりたいことというのは、以下の3点で考えることがおすすめです。

・将来のキャリア目標

・現在の学習や課外活動などに関する内容

・過去の体験による強い影響のあること

これらを志望理由に落とし込むための方法については、「ゼミの志望理由が書けない人が逆算型3ステップで書き上げる方法を具体的に解説」を参考にしてください。

具体的なステップで志望理由を考え出せる方法が書いてあります。

<H2>【まとめ】

本記事では、民法のゼミを目指す学生が合格するための志望理由の書き方について解説しました。

特に、構成を意識することで内容をわかりやすくし、伝えたい内容を100%伝え切ることが重要です。

また、ゼミの趣旨にズレた志望理由にならないよう、民法についての理解度を確認しておくことも重要です。

民法の5つの分野の違いについてまでは理解しておくのがおすすめです。

民法のゼミ志望理由の多くは、主に以下の3つのケースに分類されるでしょう。

・職種や目標志向が強いケース

・民法事態に強い興味があるケース

・ゼミの学びの形式が合うと感じたケース

そこで、それぞれのケース別の例文付きで書き方も解説しています。

民法のゼミを志望している方は、本記事で紹介したポイントを抑えながら、例文を参考にしてぜひ希望のゼミに合格できる志望理由を完成させてください。

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